大野・勝山地区広域行政事務組合

令和5年12月定例会 管理者提案理由説明

令和5年12月25日

 第132回大野・勝山地区広域行政事務組合議会定例会の開会にあたり、最近の諸情勢や本組合の主要な事業の取り組み状況について、申し述べますとともに、提案いたしました各議案の概要についてご説明申し上げます。

 はじめに、本定例会から勝山市議会より安岡 孝一(やすおか こういち)議員、竹内 和順(たけうち わじゅん)議員、下牧 一郎(しもまき いちろう)議員、下道 惠子(したみち けいこ)議員、山田 安信(やまだ やすのぶ)議員が、新たに本広域行政事務組合議会議員として選出されました。
 ご就任の各議員におかれましては、本圏域発展のため、ご指導とお力添えを賜りますようお願い申し上げます。

 また、今ほどは、副議長選挙が行われ、新しく副議長に山田 安信(やまだ やすのぶ)氏が当選されました。
 心からお祝いを申し上げます。

 最初に、本圏域の重要課題であります「中部縦貫自動車道の整備促進」について申し上げます。
 10月28日に中部縦貫自動車道大野油坂道路の勝原インターチェンジから九頭竜インターチェンジまでの区間が開通しました。これに先立ち、知事、国会議員等総勢250名が出席し、勝原インターチェンジにて開通記念式典が盛大に行われました。
 これにより、高速交通ネットワークの形成、災害時の代替え路の確保、異常気象時の交通の確保、観光周遊機能の向上、高度医療機関へのアクセス向上が図られます。
 今後とも、大野油坂道路の一日も早い全線開通に向け、関係機関に対し、必要な予算の確保と着実な事業推進を積極的に要望してまいりますので、議員各位のご支援とご協力をお願い申し上げます。

 次に、本圏域の観光関連の状況について申し上げます。
 冬の季節に入るまでに、市民団体等が主催する多彩なイベントが圏域内の各地で開かれ、多くの市民、観光客の方々で賑わい活気にあふれました。圏域内の主要観光地への来訪者数につきましても、おおむねコロナ禍前の水準まで回復しています。
 特に、7月14日にリニューアルした県立恐竜博物館には先月末までに63万人を超える入館者があり、福井県が想定していた年間140万人ペースで推移しています。
 来年3月16日に迫った北陸新幹線金沢・敦賀駅間開業や令和8年春の中部縦貫自動車道県内全線開通といった高速交通網整備の好機を逃すことなく、圏域内の各種団体や事業者とタイアップしながら、観光人口の増加につなげていく取り組みを行ってまいります。

 それでは、本組合の主要な事業についてご説明申し上げます。

 はじめに、「ごみ処理の状況」について申し上げます。
 ごみ処理施設「ビュークリーンおくえつ」における本年度先月末のごみ処理量は、1万2,873トンで、そのうち、1万1,089トンを焼却処理し、1,554トンを再資源化しています。昨年度同期に比べ、ごみ処理量で718トン、再資源化量で146トン減少しています。
 最終処分場「エコバレー」においては、雨水(うすい)排除対策を行いながら、安定した埋立てを行っています。
 「ビュークリーンおくえつ」の排出ガス、「エコバレー」の放流水の水質などについては、いずれも自主基準値を下回る良好な状態を維持しており、今後も安定した運転管理を行うとともに、環境保全に万全を期していきます。

 次に、「各施設の整備」について申し上げます。
 ごみ処理施設「ビュークリーンおくえつ」は、平成18年7月の稼働開始から17年が経過し、設備の劣化や経年的な機能の低下が予測されるため、本年度から3か年掛けて基幹的設備改良工事を行い、施設の安全性・信頼性を向上させ延命化を図るとともに、二酸化炭素排出量削減に取り組んでいきます。
 最終処分場「エコバレー」については、許可を得ている埋め立てが可能となる土堰堤築造工事の詳細設計を本年度に行っております。

 次に、「プラスチックごみの分別」について申し上げます。
 昨年4月に施行された「プラスチックに係る資源循環の促進等に関する法律」に規定されたプラスチックごみの分別・資源化に向けて、大野市、勝山市と検討を続けており、令和6年4月から両市が分別回収するプラスチックごみを適正にリサイクル処理できるよう準備を進めていきます。

 次に、「介護認定審査」と「障害者介護給付市町村審査」について申し上げます。
 本年度先月末までの介護認定審査会においては、審査人数が1,991人となり、昨年度同期に比べ146人増加しました。
 また、障害者介護給付市町村審査会においては、審査人数が99人となり13人増加しました。
 令和3年度より、タブレット端末を利用し、リモートで審査会を開催しており、新型コロナウイルス感染症対策とともに業務の効率化と会議資料などのペーパーレス化に取り組んでいます。
 今後も、国の認定基準に沿った公平・公正かつ適正な審査が行われるよう、審査会の円滑な運営に努めていきます。

 次に、「青少年健全育成」について申し上げます。
 奥越青少年愛護センターにおいては、地域における青少年の非行防止や健全育成を図るため、146名の補導委員が、街頭補導による「愛の一声運動」を行っています。
 本年度は、先月末時点で163人に声掛けを行いました。
 青少年の健全育成と非行防止意識の高揚と啓発を図るため、「青少年健全育成啓発用図画・ポスターコンクール」を実施し、奥越管内小・中学校の児童、生徒から234点の応募がありました。厳正な審査の結果、金賞8点、銀賞20点、銅賞29点を選び、表彰を行いました。
 今後とも、地域の皆様や関係機関などと連携を図りながら、青少年の健全育成に努めていきます。

 次に、「広域観光の推進」について申し上げます。
 本組合は、奥越前観光連盟を中心に、勝山市・大野市と連携し、奥越前の魅力発信と観光誘客を促進しています。
 10月には、中部縦貫自動車道九頭竜インターまでの開通に併せ、奥越前ドライブマップについて令和元年度以来のリニューアルを行い、5,000部作製しました。圏域の主要観光地や県外のイベントなどで積極的に配架を行っており、ドライブコースとしての奥越前の魅力を伝え、圏域の観光誘客につなげてまいります。
 九頭竜テラル高原推進協議会事業においては、スキー人口の裾野を広げるため、スキー初心者のファミリー層をターゲットとした、バス送迎付きのスキー教室を開催予定です。
 そのほか、若年層の誘客拡大のため、インスタグラムに写真を投稿された方から抽選でリフト券をプレゼントする、インスタグラム投稿キャンペーンも実施の予定です。
 今シーズンも雪に恵まれ、圏域の各スキー場が賑わうことと期待をしています。
 さらに、中部縦貫自動車道大野油坂道路の勝原インターチェンジから九頭竜インターチェンジまでの区間が開通し、圏域へのアクセスがしやすくなるこの機会に、より多くの方にウィンタースポーツを体験していただけるよう、魅力発信、普及活動を促進していきます。

 それでは、ただ今上程されました各議案の概要についてご説明申し上げます。

 予算議案につきましては、一般会計とふるさと市町村圏振興事業特別会計の補正予算2件、その他といたしましては、令和4年度一般会計及びふるさと市町村圏振興事業特別会計歳入歳出決算の認定1件について、ご審議をお願いするものです。
 一般会計補正予算の主なものといたしましては、令和4年度の繰越金確定による両市への返還金、人事院勧告に伴う人件費の増額など合計3,937万5千円を追加し、予算累計額を10億1,944万2千円とするものです。

 各議案の内容につきましては、事務局長が説明しますので、慎重にご審議のうえ、妥当なるご決議を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。