大野・勝山地区広域行政事務組合

令和5年3月定例会 管理者提案理由説明

令和5年3月27日

 提案理由の説明に入ります前に、本定例会から大野市議会より 笹山 晃一(ささやま あきかず)議員、帰山 寿章(かえりやま としあき)議員、白﨑 貴之(しらさき たかゆき)議員、山崎 利昭(やまざき としあき)議員、梅林 厚子(うめばやし あつこ)議員が、新たに本広域行政事務組合議会議員として選出されました。
 ご就任の各議員におかれましては、本圏域発展のため、ご指導とお力添えを賜りますようお願い申し上げます。
 また、今ほどは、副議長選挙が行われ、新しく副議長に梅林 厚子(うめばやし あつこ)氏が当選されました。
 心からお祝いを申し上げます。
 梅林副議長は卓越した見識をお持ちであり、かつ当組合行政全般に精通されるとともに、議会経験も豊富でおられますので、今後の議会運営におきまして、その手腕を遺憾なく発揮されるものとご期待申し上げます。

 第130回大野・勝山地区広域行政事務組合議会定例会の開会にあたり、最近の諸情勢や本組合の主要な事業の取り組み状況について、申し述べますとともに、提案いたしました各議案の概要についてご説明申し上げます。

 本圏域において、先月5日・6日に3年ぶりとなる越前おおの冬物語が、25日・26日には3年ぶりとなる勝山左義長まつりが開催されました。
 丁稚羊羹に舌鼓を打ち、澄み切った冬の夜空に花火が舞い、浮かれ太鼓が響きわたり、夜空を焦がすどんど焼きに無病息災を祈り、と、まちに活気と活力がようやく戻ってきました。

 国は、新型コロナウイルス感染症対策のマスク着用を今月13日から個人の判断に委ねることとしました。
 感染症法上の位置付けについては、特段の事情がない限り、5月8日から季節性インフルエンザと同等の5類感染症に引き下げることを決めました。
 本組合においては、当面、会話時のマスク着用など、基本的な感染症予防対策を行い、社会基盤を支える施設として、安全安心な運営に努めていきます。

 次に、本圏域の重要課題であります「中部縦貫自動車道の整備促進」について申し上げます。

 今月19日に、中部縦貫自動車道大野油坂道路で初めて大野インターチェンジから勝原インターチェンジまでの区間が開通しました。
 前日の18日には、「中部縦貫道ハイウェイウォーク」が行われ、圏域の内外から約1,000人の方が大野盆地や荒島岳の景色を楽しみながらウォーキングを行いました。また開通に先立ち、旧大野市立蕨生小学校において開通式典が開催され、多くのご来賓、関係者の皆様が一同に集まり開通の喜びを分かち合うことができました。
 本年秋には、九頭竜インターチェンジまで開通します。
 これにより、高速交通ネットワークの形成、災害時の代替え路の確保、異常気象時の交通の確保、観光周遊機能の向上、高度医療機関へのアクセス向上が図られます。
 今後とも、大野油坂道路の一日も早い全線開通に向け、関係機関に対し、必要な予算の確保と着実な事業推進を積極的に要望してまいりますので、議員各位のご支援とご協力をお願い申し上げます。

 それでは、本組合の主要な事業についてご説明申し上げます。

 はじめに、「ごみ処理の状況」について申し上げます。
 ごみ処理施設「ビュークリーンおくえつ」における本年度先月末のごみ処理量は、1万7,668トンで、そのうち、1万5,790トンを焼却処理し、2,321トンを再資源化しています。
 昨年度同期に比べ、ごみ処理量で356トン、再資源化量で338トン減少しています。
 最終処分場「エコバレー」においては、雨水(うすい)排除対策を行いながら、安定した埋立てを行っています。
 「ビュークリーンおくえつ」の排出ガス、「エコバレー」の放流水の水質などについては、いずれも自主基準値を下回る良好な状態を維持しており、今後も安定した運転管理を行うとともに、環境保全に万全を期していきます。

 次に、「各施設の整備」について申し上げます。
 ごみ処理施設「ビュークリーンおくえつ」は、平成18年7月の稼働開始から16年が経過し、設備の劣化や経年的な機能の低下が予測されるため、新年度から3か年掛けて基幹的設備改良工事を行い、施設の安全性・信頼性を向上させ延命化を図るとともに、二酸化炭素排出量削減に取り組んでいきます。
 最終処分場「エコバレー」については、許可を得ている埋立が可能となる土堰堤築造工事の詳細設計を新年度に行います。

 次に、「プラスチックごみの分別」について申し上げます。
 昨年4月に施行された「プラスチックに係る資源循環の促進等に関する法律」に規定されたプラスチックごみの分別・資源化に向けて、大野市、勝山市と検討を続けており、令和6年4月から両市が分別回収するプラスチックごみを適正にリサイクル処理できるよう準備を進めていきます。

 次に、「介護認定審査」と「障害者介護給付市町村審査」について申し上げます。
 本年度先月末までの介護認定審査会においては、審査人数が昨年度同期に比べ164人減少し、2,520人となりました。
 また、障害者介護給付市町村審査会においては、審査人数が15人減少し、130人となりました。
 昨年度に続き、タブレット端末を利用し、リモートで審査会を開催しており、新型コロナウイルス感染症対策とともに業務の効率化と会議資料などのペーパーレス化に取り組んでいます。
 今後も、国の認定基準に沿った公平・公正かつ適正な審査が行われるよう、審査会の円滑な運営に努めていきます。

 次に、「青少年健全育成」について申し上げます。
 奥越青少年愛護センターにおいては、地域における青少年の非行防止や健全育成を図るため、146名の補導委員が、街頭補導による「愛の一声運動」を行っています。
 本年度は、先月末時点で162人に道路交通マナーなどに関する声掛けを行いました。
 社会福祉や環境美化活動などに尽くした青少年を顕彰する善行青少年表彰においては、22件の善行に対し、16名の個人と15団体を表彰しました。
 今後とも、地域の皆様や関係機関などと連携を取りながら、青少年の健全育成に努めていきます。

 次に、「広域観光の推進」について申し上げます。
 本組合は、奥越前観光連盟を中心に、大野市・勝山市と連携し、奥越前の魅力発信と観光誘客を促進しています。
 本年度は、SNSを活用し全国の写真好きに大きな発信力のある東京カメラ部とタイアップして、「つたえたい私の大野・勝山 〜奥越前フォトコンテスト2022〜」と題し、インスタグラムを活用したフォトコンテストを実施しました。
 募集期間中3,504点の応募があり、最優秀作品2点を含む20点の入賞作品を決定し、受賞者に奥越の特産品をお送りしました。
 奥越前のつたえたい風景をうまく切り取った写真がたくさん投稿され、撮影に来られた方をはじめ、SNSの写真を見ていただいた方にも奥越前の魅力を楽しんでいただけました。
 今後も、入賞作品などの写真を通じて奥越前の魅力を全国に伝え、圏域の観光誘客につなげていきます。

 九頭竜テラル高原推進協議会事業においては、スキー人口の裾野を広げるため、スキー初心者のファミリー層をターゲットとした、バス送迎付きのスキー教室を開催しました。
 47組の親子が初めてのスキーを体験し、ゲレンデの感触を楽しみました。
 そのほか、若年層の誘客拡大のため、インスタグラムに写真を投稿された方から抽選で15名にペアリフト券をプレゼントする、インスタグラム初滑り投稿キャンペーンを実施し、204件の写真を投稿いただきました。
 今シーズンも雪に恵まれ、圏域の各スキー場の入込客総数は先月末時点で昨年に比べ1万3,526人多い、18万5,336人となっています。
 本年秋には、中部縦貫自動車道大野油坂道路の勝原インターチェンジから九頭竜インターチェンジまでの区間が開通し、奥越前へアクセスがしやすくなるこの機会に、より多くの方にウィンタースポーツを体験していただけるよう、魅力発信、普及活動を促進していきます。

 圏域を越えた環白山広域観光推進協議会事業においては、ディスカバージャパンウェブ版に「白山の美しい水と祈りで巡る旅」をテーマに、宝慶寺や白山平泉寺をはじめとした奥越前を特集した記事が掲載されました。
 また、「環白山の絶景・魅力発見」をテーマにインスタグラムを活用した写真コンクールを開催し、102点の応募の中から5点の入賞作品が決定し、そのうちの3点が奥越前で撮影した作品が選ばれました。
 今後も、奥越前を中心とした周遊観光を促進していきます。

 それでは、ただ今上程されました各議案の概要についてご説明申し上げます。
 まず、「令和5年度大野・勝山地区広域行政事務組合一般会計当初予算」案については、9億8,006万7千円を計上し、前年度当初予算に比べ2,979万8千円の増となっています。
 また、「令和5年度大野・勝山地区広域行政事務組合ふるさと市町村圏振興事業特別会計当初予算」案については、393万9千円を計上し、前年度当初予算に比べ4千円の増となっています。
 そのほかの議案といたしまして、「令和4年度一般会計補正予算」議案が1件、条例の制定または改正に関する議案が3件、専決処分の承認を求める議案が1件の計7議案を提出しています。

各議案の内容については、事務局長が説明しますので、慎重にご審議のうえ、妥当なるご決議を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。